BPDとは?

BPDとは、境界性パーソナリティ障害、境界性人格障害、境界例、ボーダーラインなどとも呼ばれる精神障害のひとつです。精神病でもなく、そして神経症でもない「人格障害」という精神障害に分類されています。

BPDについて

アメリカ精神医学会のDSMと呼ばれる精神医学書で紹介されている10種類の人格障害のひとつにあげられています。

BPDの患者は一見すると健常者と変わらないように見えます。症状が安定しているときはとても論理的な会話ができるため、とても病気とは思えないからです。

しかし、突然に感情が変化したり、非常識な行動をとってしまったりします。そのため、病気ではなく性格として判断されてしまうことがよくあり、そのために患者自身もそして周りの人たちも辛い思いをしてしまうケースがみられます。

BPDとか境界性人格障害という言葉はあまり聴きなじみがないかもしれませんが、BPDは決して珍しい病気ではありません。

他の人格障害と比べると発症率も高く、最近では増加傾向にあるといわれている病気です。

しかし、BPDは決して治らない病気ではありません。適切な治療を行うことや年齢とともに症状が改善されます。

BPD患者は他人の行動に敏感で、人一倍心の痛みや苦しみがわかる人です。ですから、病気を克服した人たちの中にはカウンセラーや精神医療関係、福祉関係の仕事に付いて活躍しているという人も数多くいます。

BPDイメージ

BPDの有病率

日本でも認知されてから20数年しかたっていないBPDですが、日本でも約250万人くらいの患者がいるといわれています。

精神科で人格障害と診断された人たちの約半数に当たる人たちがBPDだともいわれています。

BPDは男女差でみると圧倒的に女性に多く、全体の75%が女性でしかも20代という若い年齢層に多いという報告があります。

そしてBPDで悩む人たちの約7割が自傷行為や摂食障害、アルコール依存症などでも苦しんでいるといわれています。

最悪な事態である自殺の確率は3〜9.5%とという高い数値になっています。

現在では社会情勢などの悪化、学校生活でのいじめ問題と様々な劣悪な環境が多く存在しています。

そんな中、子供から大人まで大きなストレスを抱えている人たちが増えていて、そのストレスをうまく発散できずうつ病などをはじめとする様々な精神障害の病気が増えてきています。

特にBPDのように人格障害が激しい病気は、社会生活を送る上でも自分だけではなく、家族や他人までをも苦しませることになってしまいます。

アメリカなどに比べると日本ではまだ有病率が少ないといわれるBPDですが、個々の性格や個性だと勘違いし、BPDに気づかずに生活しているといった人たちもいるのではないでしょうか。

最近頻繁に耳にする子供達の自殺や犯罪についても、その影にはBPDをはじめとする精神障害といったとても苦しい病気が潜んでいるのではないでしょうか。

BPDの主な症状

BPDの主な症状は「強い不安やおびえ」「分裂」そして「破壊行為」の3つがあげられます。

中でももっとも多く見られるのが、周囲の人たちから見捨てられるのではないかといったこ強い不安やおびえといった症状です。

そして自分の中に良い自分と悪い自分が内在した分裂もよく見られ、普段はおとなしい良い人物なのにふとしたことで悪い自分が出てしまうという状態になります。

そして激しい感情によりコントロールができなくなり、暴力や過食、大量服薬や自殺行為などといった衝動的な行動を起こしてしまいます。

BPDの人が激しい怒りを爆発させたり、自傷行為を行う背景には「見捨てないで欲しい」「不安でたまらない」といった感情が隠れています。

BPDの症状をまとめてみると、慢性的抑うつ状態、空虚感、衝動性や情緒不安定といったものがあり、さらにうつ病やパニック障害などといった他の精神疾患を併発するということが多く見られています。

またBPDの人は自分自身がわからないといった状態におかれてしまうことがあります。自分が何を望み何をどうしたいのか判断がつかなくなってしまうのです。

BPD患者は気分の波があるため躁鬱病と間違えられることもありますが、躁鬱病の場合は気分の波が数ヶ月単位で訪れるのに対し、BPDの場合は数時間から数日といった短期間で現れるのが特徴です。

感情が極端に不安定で、人間関係のトラブルをおこしてしまったり、普段の社会生活に支障をきたしてしまいます。また、リストカットなどの自傷・自殺行為を繰り返すという症状もよく見られます。

なかでも特に「見捨てられる」という不安が強く、「見捨てられた」と思い込むことによって自殺行為を行ってしまったり、相手を攻撃してしまうといったことが起きてしまいます。

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